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新歌舞伎座「みやまつり2021」 [ライブ]

新歌舞伎座「みやまつり2021」5日間7公演全て終了致しました。

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今回の公演は一部の「名曲よ永遠に!」と銘打った歌謡ショーから二部の「ひとり忠臣蔵」まで全てバンドの生演奏。特に二部の「ひとり忠臣蔵」は一曲やるだけでも大変な歌謡浪曲がなんと6曲! その合間のお芝居の劇伴も出来るもんはとことん生演奏。唯一生演奏じゃなかったのは「一力茶屋」の場面だけ…こればっかりはメンバーに邦楽師がいなかったので録音でしたが、一部のオープニングから二部の幕引きまでバンドはオンステージ!

ハードではありましたがやりがいのある5日間でした !

また今回はアレンジでも結構な曲数を担当させて頂きました。
最初のオーダーでは一部の歌謡ショーの数曲とバンド演奏だけだったのですが、その後二部の劇伴も担当させて頂く事になり、結果、結構な曲数になりました。

着手したのは1月末位。三山さんが歌う楽曲はさほど時間もかからずサクサク書けたのですが、大変だったのはバンド演奏。大看板三山ひろし座長がステージ上にいない唯一のバンドが主役の時間を「トイレタイム」にしてはいけない!!!

演出家からは2つの条件の元で2種類の案の提示。最初は別案の方で選曲した物の色々考えて却下し「紅白メドレー」に決定。ここから選曲作業が始まるのですが、自分でいくつかの選曲基準を設けました。一つはなるべく最近の紅白歌合戦で歌われた曲、もう一つは、曲のテンポをなるべく一定にしたかったので、そのテンポが曲のイメージを損なわない範囲である事。更に、一曲当たりに使える小節数に限りがあるのでワンフレーズで曲がわかる物。ここに演出家からの条件である「メンバー紹介を盛り込む」作業も同時進行。

いったい何十曲聞いたか忘れましたが、丸々3日位かかって約20曲選曲、更にそれぞれの特徴的なメロディ、曲によってはイントロだったり間奏だったりしますが、それらをラフにつなげる作業とメンバーそれぞれをフィーチャリングする楽曲の選定。

最初に書いたラフスケッチでは長さが4分近くなってしまい、ここから時間は2分と言う条件に近付けるためのそぎ落としを経て、メンバー紹介部分は1曲で8小節をキープしつつ、殆どの曲は4小節、一番短い曲は2小節、という鬼のようなメドレーが出来上がったのです。

アレンジが出来上がり実際にメンバーで音を出した時は、演奏は大変だわ途中にギャグみたいなつなぎ方は入ってるわで殆ど事故物件でしたが、最終的には皆さんに楽しんで貰える物にする事が出来たと思っております。まさか照明さんが一曲一曲照明を変えるというプランをぶち込んで来るとは思ってもいませんでしたが…

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そしてそして、二部の劇伴もやりがいのある作業内容でした。

いくつ音を作ったか忘れましたが、普通のお芝居だったら録音した音源を使うような物を今回はとことん生演奏。確か最初の進行表には【ここは録音】とか書いてあった気がしますが、正直言ってやってるこっちも「生の方がいいよねー」と思っていたので、これは願ったり叶ったり…結果ステージ上で気を抜く暇が殆ど無い(笑)…

しかし演者の皆さんから「生演奏でめっちゃ気持ちが上がります」と言うお言葉を頂けると、こちらも演奏者冥利に尽きるという物。本当に生演奏にしてよかったと思いながら日々務めておりました。

特に「上杉家生中継」から先は全部つながっており油断も隙もありませんでしたが、赤穂浪士討ち入りのシーンからクライマックスの三山座長の登場、更に立ち廻りが決まった瞬間がやたらカッコよく、「俵星玄蕃」に入る瞬間は毎回イスからお尻が浮き上がっておりました(^^♪

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終わってみればあっという間の5日間、譜面を書き始めてからの2ヶ月間でしたが、本当に楽しい2ヶ月間でもありました。三山座長はじめ出演者の皆様、バンドメンバー、スタッフ、劇場関係者の方々、そして何よりお越し下さったお客様、本当にありがとうございました。コロナ禍でなかなか関西方面にバンドで来られずお待たせしてすみませんでした。


…撤収が終わって劇場からの帰り際、演出家の宮下先生とミイガンの松前社長の笑顔を見たらやっと安心して、鶴橋で焼肉を食べてから帰った事をここに報告させて頂きます(^^♪



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